ペナルティ・スケールについて

国際自転車競技連合(以下UCI)の競技規則のうち、「PART12 DISCIPLINE AND PROCEDURES(懲戒及び手続き)」の項目について、個人的に整理してみる試み。

(日本自転車競技連盟(以下JCF)によるUCI競技規則の日本語版はこちらから。

ペナルティの種類

  1. 警告・譴責
  2. 降格
  3. タイムペナルティ
  4. 罰金
  5. 賞金の没収
  6. スタートの拒絶
  7. 失格
  8. 除外
  9. 懲戒
  10. 資格停止(ライセンスの失効)
  11. ポイントランキングの無効
  12. 大陸選手権・オリンピックからの排斥

不公平な事象に対して、そして自転車競技の品位を下げる行為に対してのペナルティを大別するとこのあたりになります。

除外までは主に競技中への出来事への適応。さらに罰金が200CHF未満については異議申し立てが不可(12.1.012参照)。

それ以上の厳しい懲戒についてはいわゆる倫理観に則したもので「UCI内の所管は,スポーツ倫理,モラル,または自転車競技に対する忠誠心に基づいて課される義務を満たさぬ者」を対象としています(12.1.025参照)。

 

そして罰金の行方ついて。

たぶんこのあたりも疑問を持たれている方は多いと思いますが、「競技中の罰金は主催者の所属する国内連盟に」「当該ライセンスを発行した国内連盟に」とあります。そして「その他の罰金はUCIが受け取り,その銀行口座に直接支払われるものとする.」とあります(12.1.013参照)。

UCIでは罰金について非経常なものとして扱っています。2015年の年次報告書では約3800万円(CHF 333,000)、2014年は1億1,200万円(976,000CHF)にものぼっています。2014年との差異についても言及されていますがそのあたりについてはこのエントリーの本筋から外れるのでまた別途。

UCIの年次報告書はこちらから。

 

もしも選手が守るべき規則があるとすれば、「これらの対象となる行為を行わない」ということでしょうか。