トラックの世界選手権大会を観戦しに香港に行ってきました。そんな話を書いています。
4月14日の続き。
朝食を食べてまだまだ時間もあるのだけれど、将軍澳の界隈はいわゆる高層マンションが立ち並ぶ新興の住宅地なのでショッピングモールぐらいしか時間をつぶす場所もなく、しかしまだお店も開いていないので一旦会場の香港單車館へ行ってみることに。
今までインターネットの向こう側だった世界についに来てしまったのだなあ、と、非常に感慨深い。
まだブースも開いていないので、各国の参加選手やスタッフが通りがかるのを眺めて、また会場周辺をぶらぶらと。時間もまあまあ潰れたので單車館からほど近い尚徳広場(Sheung Tak Plaza)というショッピングモールの麥當奴(マクドナルド)で簡単に腹ごしらえをして(注文は店内のカウンターの手前にあるタッチパネル式のディスプレイで自分でメニューを組み立ててオクトパス・カードで支払うと完了するので非常に楽でした)、いよいよ個人的初世界選観戦へ。
チケットは香港のTicketflapという最近流行のチケットレスサービスで予約・購入する仕組みでした。チケットを購入したらあとは発行されるQRコードを入場時にスキャンしてもらうだけで入場できました。
早速会場内へ。BGMも流れていて、エンターテインメント性も高く気持ちも期待も高まる。予約できたホーム側の最前列の席へ。
このあとの男子インディビジュアル・パーシュート予選の練習に余念のない今村俊介選手と飯島誠ヘッドコーチ。
場内の様子。
定刻になるとBGMが変わり、大型ディスプレイにオープンニングのCGが流れいよいよ!といった感じで国旗のCGを流し参加各国の紹介へ。
照明も常設のようでバリライトを使ってしっかりと盛り上げていました(そういえば映画「破風 to the fore」でもここ香港單車館を使っていて競技場内で照明効果活かしたシーンがありましたね)。
Session 5
- 男子スプリント(予選・200mタイムトライアル)
- 女子オムニアムI(スクラッチ・レース)
- 男子スプリント(1/16決勝)
- 男子インディビジュアル・パーシュート予選
- 男子スプリント(1/8決勝)
- 女子オムニアムII(テンポ・レース)
男子スプリント(予選・200mタイムトライアル)
まずはスプリント予選から。200mの個人タイムトライアルは普通に考えたらつまらない内容になりがちですが、BGMとMCを活かし場内を盛り上げていました。フライング・ラップなのでまず走路外周の助走で選手が観客の目の前を通りすぎるのを盛り上げるように。
ちょうど3コーナーあたりの席が地元の子供達(スポーツ少年団か何かのようでした)が招待されていて、間近に走る選手を食い入るように観ていたのが印象的でした。
マレーシア共和国のMohd Azizulhasni Awang選手。
日本の河端朋之選手にも視線が。
ロシアのDenis Dmitriev選手が9.645秒の最速タイムで予選1位通過。短期登録選手制度を利用して日本の競輪も走っているのでお馴染みですね。
Men's Sprint Qualifying results
女子オムニアムI(スクラッチ・レース)
そして個人的に注目の女子オムニアム(オムニウム)。日本からは梶原悠未選手が参加。
オムニアムはタイム計測系の種目が外れたので、全てのレースがフライング・スタートとなったので最前列で観る楽しみは割とそのあたりだったりします。
最初のスクラッチはウクライナのTetyana Klimchenko選手がすぐそばに(そしてその前はなんとオーストラリアのAmy Cure選手でした)。
香港單車館独特の強化ガラス越しの眺めはこんな感じ。
英国のKatie Archibald選手、アメリカのSarah Hammer選手、オランダのKirsten Wild選手、ベルギーのLotte Kopecky選手も走っているし、こちらもいままでインターネットの向こう側で追いかけていた世界が目の前の現実に!
これだけでお腹いっぱいになりそうです。スクラッチの優勝は英国のKatie Archibald選手でした。
Women's Omnium Scratch Race Results
男子スプリント(1/16決勝)
競技の進行はスムーズで途切れるところを全く感じさせない。そしてせわしなく動き回って指示を出しているTV HOSTのビブを着た方を眺めつつ、世界選はヨーロッパを含めて世界規模でリアルタイムで中継されているため、テレビの進行のペースなのだなあ、となんとなく。
そして男子スプリント1/16決勝。最前列でやや中央よりはエプロンから出てくる選手がよく見えます。こちらはポーランドのKamil Kuczynski選手。
個人的にはスターターのChristian Magiera氏が走路を後ろ歩きで登りながらバック側のジャッジをしているところが見れたのが収穫でした。
男子インディビデュアル・パーシュート(予選)
続いて男子インディビデュアル・パーシュート予選。選手にペースを知らせるためにタブレットを使用するチームもいくつか。コーチの方のタブレットの操作を見ている限りではチームによってタイムの計測ポイントは異なっているようでした。
発走機のセッティング風景。
Men's Individual Pursuit Qualifying Results
女子オムニアムII(テンポ・レース)
男子スプリントの1/8決勝を経て、最後は女子オムニアムのテンポ・レース。
間近で観る選手・その2はフランスのRoxane Fournier選手。
テンポ・レースは導入された当初は競技規則だけでしか触れることができなかったもののひとつです。実際に観ると4周回過ぎてからのポイントが加算される周回に入ってからのスピード感が他の種目とは独特で飽きさせる隙がありません。
今年1月の競技規則の改定で主集団へのラップが達成できると20ポイント加算も導入されたため常に前へ出る動きが重要に感じました。
スクラッチに続きテンポ・レースも優勝は英国のKatie Archibald選手でした。
Women's Omnium Tempo Race Results
以上、Session 5の話でした。
(長くなりすぎるので男子スプリントの細かい部分まで触れられませんでした。すみません。)