ツール・ド・信州2007・1〜4ステージ

(8/24一部加筆しました。)
ようやく暑さが少し和らいでくれてホッとしてます。
ツール・ド・信州2007の感想のようなことを書こうと思っていたのですが、各ステージの詳細を書いているといつ書き上がるかわからないので一気に書いて一旦終わりにします。そうでなくても11月のツール・ド・おきなわまでのことを考えているだけで頭がいっぱいになりそうだし。

第1ステージ

余呉湖を出発して冠山を越えて、最後は九頭竜湖の先の油坂峠までの約180km。
最初の名も無い峠が4級、次の八草峠が3級なので冠山に入る約60kmは先頭集団に留まれました。ここまでの難易度がそれほど高くないことや、途中信号待ちをしていた集団に追いつけたりしたので(あくまでもサイクリング大会なので、信号遵守です)過去4回参戦した中ではここまで持ちこたえられたのは初めてで少し嬉しかったです。
冠山の登りに入ったとたん一気に勝負のかかった展開になって、ここで集団からこぼれてあとはゴールを目指すだけの自力航行となりました。冠山を無事下り切ったあたりの平坦な区間京都大学自転車競技部の宇野選手としばし先頭交代しながらも、100kmを越えた大野市から九頭竜湖へ向かう付近の暑さに完全に参ってしまったのですが、たまたま近くをTeam FITTEの飯沼選手が走っていたおかげで、FITTEのサポートカーからニュートラルの補給を受けることが出来て助かりました(加藤さんありがとうございます)。完走した42名中の29位でゴール。
今回は距離が長かったので冠山を下り切った池田町あたりでサコッシュでまとめて補給を受けようと思っていたのですが、そこまでにサポートカーが到達できない道路事情もあったりでなかなか上手くいかないものですね。

第2ステージ

高山から野麦峠を越えて、白樺峠経由で鈴蘭高原へ抜けて、乗鞍山頂へゴールする約110kmのコース。
高山を出てすぐの美女峠でトップ集団から遅れてしまいましたが、すぐに平坦な区間を数名の選手でローテーションしてトップ集団に合流できたものの、野麦峠手前の寺坂峠へのアプローチで遅れて自力航行へ。
一昨年、プライベートで走った白樺峠はやはりそれなりに気温が高く、そろそろ熱中症の症状を軽く感じるほどです。実際のところ、倦怠感以上に心拍数が140以上に入らず、無理をして150近くまでに上げると苦しくてかないません。トイレも急に近くなるし、副交感神経が優位になって(なり過ぎて)しまっているのが自分でもわかるのが悔しいです。
ボトルの水を腕や首の後ろや脚にかけてもわずかな回復を得るのがやっとで、どんどんと順位を下げていきます。
弱り切った身体でなんとか乗鞍山頂へゴールしました。きょうは完走した39名の中で35位でゴール。総合も35位まで下げてしまいました。美女峠付近で同じあたりを走っていたhot staffの高坂さんがしんどそうにしながらも21位でゴールされていることを考えると、周回コースのレースは集団走行のスキルを除けば案外ちょろいもんなんじゃないかとも思います。
宿は以前に泊まったときより幾分よくなっていて、部屋にクーラーがあったので助かりました。さっそくサポートの山本さんがhot staff組のウェアの洗濯にとりかかってくれるのですごい助かりました。相部屋だったspacebike.comの「ヒデじい」こと高橋選手からいろいろと興味深いお話をうかがうことができました。19:30からのミーティング途中も辛かったのですが、部屋に戻った途端、22:00の消灯時間前に布団の上で撃沈していました。

第3ステージ

さすがにここしばらくこうして毎日自転車に乗る機会を逃しているので、寝起きからものすごくだるいです。
今日は浅間温泉から美ヶ原を経て、ツール・ド・信州定番のビーナスラインを通り、女神湖をかすめ上田まで一気に下って、地蔵峠へゴールする約130kmのコース。
序盤にある浅間温泉裏から美鈴湖への激坂(12%級の坂が2回ほど現れる)で完全に脚が終わっていることを自覚しました。ここで完全に水をあけられるような感じだったので、あとはどこまで耐えうるかといった感じでした。ビーナスラインは千葉の地形に近い感じの起伏なので楽勝でしたがその先を女神湖から上田まで下ったら暑さで一気に弱ってしまいました。今日も心拍数が上がってくれません。
別に降りてしまってもよいのだけれど、何のためにここへいるのか(ここまで来たのか)を思ったり、明日、今と同じ辛さをしなくてもいいことを思ったりしてなんとか登り始めます。地蔵峠のアプローチでhot staffの石田さんから氷水の補給を受けてなんとか続行できました。「思いつき」と言われていましたがなんともありがたいサポートです。
その後は時速10kmをキープするのがやっとだったのです。山頂のゴール地点では制限時間の「トップがゴールしてから2時間」を越えていたのですがタイムアウトでゴールした選手が全体の15%近くになるという温情処置で無事完走扱いをして頂きました。
ここまで毎日、誰かといっしょに宿泊する形でしたが、最後の宿はビジネスホテルでシングルルームだったので安心したら22:00前にまたしても撃沈していました。

第4ステージ

最終日は上田から聖高原のほうへ向かい、小川村や鬼無里を越えて八方尾根でゴールです。
以前は最終日という開放感もあって吹っ切れたようにトップに絡む展開をしたこともありましたがきょうは難しいです。胃もいいかげん弱っているのも感じて補給食をとることもしんどいぐらいです。こういう日はCCDのようなボトルの水に溶かしたもののほうが有利な気がしました。聖高原の手前で数名の集団に合流しましたがついていけません。あとは自力航行ながら、土地勘があるコースだったので迷子になることもなく*1、なんとか白馬へ。
きょうも最後の最後でVerdadで参加されていた桝選手に抜かれてしまいました。完走39名中36位でゴール。総合も36位で終了しました。

まとめ

初めて自分の所属する以外のチームの方にサポートをお願いして快諾頂いたり、偶然ゼッケンが自分の年齢と同じだったりとか、いろいろと感慨深いことが多かったですが、もっとも大切に思ったのは、昨年は第3ステージでリタイアしてしまったのが今年は完走できたことでしょうか。
閉会式でオーガナイザーの近藤さんの口から出た、
「あと、若い選手に声をかけて誘って欲しい。」
という言葉が印象的でした。信州の山々で強度の高い走りを連日できる機会はそうそうなし、ぜひ経験してもらいたいと思います。
それとあわせて10年を迎えて今後、この大会がどのように成熟していくのかはものすごく興味があります。
大会の詳細はオフィシャルサイトをご参照ください。http://www.tour-de-shinshu.com/

*1:オフィシャルの方のほうが迷っていて、途中で止められてコース確認を急かされるほどでした。