ツール・ド・信州 2004

第3ステージ。さすがにそろそろ疲れが出てくる頃のはず。し・か・し!本日のコースは容赦なく峠五つに133.4km(ふへぇ)。しかも最後は噂に聞いた船山である。後半の斜度は20%クラスのものもあるという。
スタート地点は荘川村の道の駅「桜の郷・荘川」。宿舎を出発し、スタート地点へ向かう途中で突然のTEL。昨日の午後、高山から千葉に向けてMTBの自走で出発した小野村さんからであった。え?奥多摩
乗鞍を越え、夜通し走り続け、どうやら柳沢峠を越えられたらしい。恐るべし。ツール・ド・信州に少しでもかかわった者が発揮するパワーほど恐ろしいものはない。
さてスタート地点で関根選手が突然「しまった!」と言う。どうやらヘルメットを忘れてきたらしい。さすがにそんなのスペアを持ってる人はいないんじゃないのか?
諦めムードの中、なんと取材に来られていたファンライドの方が持っているという。OGKの白、いつも被っているのより似合ってるという意見、多数。
今日はスタートしてすぐに交通量の多い国道を走るため、二組に分けてのスタート。総合順位の低い組がまずスタート。続いて上位組。ゆるやかとはいえ、下り基調のコースに上位選手を擁する集団のスピードは早い。早くも数名が連日の疲れから脱落。
第3ステージから分岐の数が半端でない。しかも難易度が高い。各選手とも分岐図を手にコース確認に余念がない。
無事にサポートカーもしらおスキー場への分岐(通称「しらおちゃん」の看板が有る)を曲がり、しばし各選手の様子を確認。上位選手のいる集団に乗った斉藤選手、脚にきたか?弱り気味だがまだ始まったばかり。ここから大洞峠(おおぼらとうげ)が始まるのだ。
しかし狭い!対向車きたらアウトじゃん、これ。サポートカーで選手を追い抜くのも容易ではない。
すると見慣れた車が‥‥‥。うーさまではないか!嬬恋の御用邸からわざわざ応援に駆け付けてくれたのだ。これは心強い。
下りも簡易鋪装だったりダートだったりで先頭を行く関根選手をつかまえることができない。
関根選手、逃げに乗れるか?小川峠の入り口で各選手に水を補給し先へと急ぐ。斉藤選手、早いじゃん!ゆうべのリタイヤ宣言はどーしたの?
岩DHI監督の運転するサポートカーは多くの選手をブチ抜き峠を下る。ところがトップ集団に関根選手の姿がない!川嵜選手と斉藤選手のことはオフィシャルカーに任せて先行することに決める。
馬背峠(うまのせとうげ)の途中に何やら怪し気なペイントが‥‥‥!
ゲー術家うーさまの仕業、やられたー。
峠を下り萩原の町を進む。すでに100km近い。ようやく赤いSaecoジャージを発見!白石選手とランデブーしているではないか!凄いぞ。第3ステージの特徴として標高が低いということもあって、暑さもひとしお。30℃はあるのではないか?関根選手にはクーラーBOXの中でよーく冷えたお水を差し上げます。
二人がランデブーのまま位山峠(くらいやまとうげ)へと向かう。標高1090mでカテゴリー3級ながら後半一気にきつくなる。サポートカーを先行して待っているとトップの小嶋選手が「セコセコと(本人談)」 先行。微妙に後続に追いつかれないように逃げつづける。その差、2分。うーん、ビミョー。
クライマー峠、違った、位山峠を登るクライマー‥‥‥ああそんなことを考えているヒマがあるなら最後の船山へ向け先行するべきであろう。船山入口で最後の補給の確認。ここまで小嶋選手と2分半差で関根選手と白石選手。
おおかたの集団を見送った後、お出迎えのためにサポートカーに同乗しているシマアベを放置してゴール3km手前まで登る。キツい!ハイエースのエンジンがうんうんと唸っている。
関根選手はどうやら2位でゴールしたもよう。これで一気に総合順位も2位へとジャンプアップ!どーしちゃったのさ的強さ!長島さんやもりやんの手厚いサポートも安田さんの熱烈な応援も今日はないのに。凄いっす。
その勝因は?と訪ねたら、
「道を覚えられないので必死で着いて行った」だって。「アワふいてでも着いていくしかないでしょー。」って‥‥‥。
うーさまお手製の差し入れを戴きつつ、川嵜選手、斉藤選手を待つ。斉藤選手は昨日までの弱りようからうってかわっての力強いペダリングで24位でゴール!すばらしい。
さて、今夜の宿も昨日に引き続き高山YH。選手を待つのは風呂や布団の前に、カテゴリー超級の3階まで続く階段でありました。しかし関根選手の王手で皆うれしくやや足取りは軽いのでありました(少しうかれつつ明日へ続く)。